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【社説】2020年12月22日:財政規律の緩みを隠せぬ来年度予算案/大深度地下利用の不安を拭え

財政規律の緩みを隠せぬ来年度予算案

記事本文

www.nikkei.com

要約

過去最高額の予算案は賢い支出になっているか疑問だ。

感想

12月21日、政府は来年度予算案を閣議決定しました。

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出典:財務省

www.mof.go.jp

菅総理が推し進めるデジタル化やグリーン社会に予算がつけられていることが今回の特徴でしょうか。

 

一方で、ワニの口に例えられる歳出と歳入の差(=財政赤字)については、今年度は累次の補正予算で顎が外れるくらいの歳出増となったため、グラフ上は口の開きが緩やかになったように錯覚します。

が、依然として赤字国債は積みあがっています。

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出典:財務省

platon.hatenablog.jp

 

日銀をはじめ各国の中央銀行も先週、金融緩和政策を継続するという方針を打ち出しましたが、財政政策も金融政策もいずれ増税や利上げなどの引き締め策をとる必要が出てくるでしょう。

platon.hatenablog.jp

 

今年は忘年会も少なく、国民一人ひとりの財政支出は緊縮気味になったかもしれませんね。

あと10日で2020年も終わりますが、本年は一人で過ごす時間が増えたことで、自分を見つめなおす機会を持てたという人も多いのではないでしょうか。

来年はワクチンが効果を示し、ウイルスを抑え、東京オリパラで景気がV字回復するような、そんなことを願いながらこの年末年始は家でゆっくりと哲学にでも耽ろうと思います。

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大深度地下利用の不安を拭え

記事本文

www.nikkei.com

要約

大深度地下工事による道路陥没の検証を進め、懸念を払拭すべきだ。

感想

10月18日、東京・調布市の住宅街で道路が陥没する事態が発生し、その原因が真下で行われていたトンネル工事によるものであることが、今月18日の有識者委員会の報告書で判明しました。

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出典:NEXCO中日本

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出典:NEXCO中日本

www.e-nexco.co.jp

 

今回問題になったのは「大深度地下」と呼ばれる地下40メートル以上深い空間を利用する工事で、ここは一般利用されていないことから、東京・名古屋・大阪の三大都市圏に限り、土地所有者と交渉しなくても国交省や自治体から許可を得れば、道路や水道などの公共目的で工事ができることになっています。

www.mlit.go.jp

 

この特別措置法が平成13年に施行されてから、今回の東京外かく環状道路工事やリニア計画などに適用されており、その中でも神戸の水道事業では、特措法のおかげで工期の短縮や工費の削減に成功しています。

いわば「地下の規制改革」というような概念かと思いますので、今回の事故が思わぬ落とし穴となり、改革機運がしぼむようなことは避けてもらいたいですね。

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そのためにも、事業者と国交省が誠実な態度で原因究明・再発防止策を練ることに期待しています。