緊急事態宣言の拡大を機に対策素早く
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要約
緊急事態宣言の範囲拡大に合わせ、具体的な根拠を示して明快な対策を講じるべきだ。
感想
昨日の13日、 菅総理は官邸で感染症対策本部を開き、これまで1都3県を対象としていた緊急事態宣言を「大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、福岡、栃木」にも広げることを決定しました。
1月13日 新型コロナウイルス感染症対策本部(第52回)菅総理発言(抄)
緊急事態措置を実施すべき期間は、2月7日までであります。
これまで1年近くの経験に基づいて、効果のあるものは全て対象とし、徹底的な対策を行います。飲食店の夜8時までの時間短縮に加えて、不要不急の外出の自粛、テレワーク7割、イベントの入場制限、この4つを実施いたします。
今回の対策全体が効果を上げるには、国と自治体がしっかり連携、協力し、国民の御協力を頂くことが極めて重要であります。
その後、官邸で会見を開き、私たち国民にメッセージを発しています。
1月13日 新型コロナウイルス感染症に関する菅内閣総理大臣記者会見(抄)
さきの1都3県に続き、他の地域においても厳しい状況が続いています。皆さんも不安に感じておられることと思います。しかし、この厳しい状況を好転させるためには欠かせない措置であることを御理解賜りたいと思います。必要なことは、あらゆる手段を尽くして取り組んでまいります。制約の多い生活で御苦労をおかけいたしますが、何としても乗り越えていかなければなりません。国民の皆さんの御協力をお願い申し上げます。
緊急事態宣言は罰則措置が無いため効果を疑問視する声もありますが、全国の感染者数の推移を見るに、1都3県で宣言が発出された1月7日以降、新規感染者数は減少傾向にあることがわかります。
このデータを踏まえると、今回宣言の対象を拡大したことで一定の効果はみられるものと予想できます。
一方で、入院治療等を要する患者数は宣言後も累増しています。
重症患者の増加により、今後このペースで感染が進んでいくと「医療崩壊」を超えて「医療壊滅」が起こる可能性があると医師会は懸念しています。
現状のデータによると入院ベッド占有率が上昇を続けており、前述の要入院患者数が増えているということを踏まえると、この割合は現在も伸び続けていることが予想されますね。
若年層を中心に感染がここまで拡大している背景に、私は「囚人のジレンマ」が関係しているのではないかと考えます。
元ネタは捕まった2人の囚人が自白を迫られ、2人とも黙っていれば2人とも懲役1年、一方が自白して一方が黙っていれば自白した方が無罪、黙っていた方が懲役3年、2人とも自白すれば2人とも懲役2年といった設定において、2人とも黙っていた方が良いはずが、自白してしまい自らの懲役を重くしてしまうという話です。
▼囚人のジレンマの利得行列の一例。両方自白してしまう
この囚人のジレンマが、コロナ禍での外出や飲食といった個人レベルでの行動に影響しているのではないでしょうか。
▼コロナ禍の利得行列(予想)。両方外出してしまう
これを全体の利益最大化のためのパレート最適状態に持っていくには、自粛した場合の利益を高めるか、外出した場合の損失を大きくすることが考えられます。もしも上記の利得行列を個人が無意識に考えて行動しているのであれば、各プレイヤーの最適戦略は全員外出することになってしまい、ナッシュ均衡の感染拡大は止まりません。
政府は利益を高める策として、午後8時までの営業時間短縮要請に応じた飲食店に月180万円を補助しており、これは飲食店vs飲食店のゲームで他店を出し抜くインセンティブを抑え、パレート最適へと導くことに一役買うでしょう。
しかし、個人レベルで自粛した人が得をするような仕組みを構築するのはなかなか難しそうです。
何か「外出せず」「自宅の時間を楽しんだ方が」「得をする」イベント・・・。
ありました。
というわけで、大切な人を守るため、そして日本、世界全体のために、明日から開催されるグランブルーファンタジーの騎空団対抗イベント「決戦!星の古戦場」に自宅から赴こうと思います。
電力の供給体制を万全に
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要約
電力需給ひっ迫の改善に向け、再生可能エネルギーと既存の発電設備の双方が大切だ。
感想
首都圏に送配電を行っている「東京電力パワーグリッド」は今月に入り、電力の需要に対して供給の余裕が少なくなっているとして、節電への協力を2度にわたって呼びかけています。
電力の需給状況と節電へのご協力のお願いについて(2回目)(抄)
天候不順や厳しい寒さは今後も続くことが予想され、全国的に太陽光発電からの発電量も多くは見込めない状況です。また、火力発電の発電量の増加にともなう発電用燃料の在庫が少なくなるリスクが高まっている状況です。
お客さまをはじめ、広く社会の皆さまには、新型コロナウイルス感染症の拡大により外出自粛が求められる中、大変ご迷惑とご心配をお掛けし誠に申し訳ありませんが、寒波の中での暖房などのご使用はこれまで通り継続いただきながら、日常生活に支障のない範囲で、照明やその他電気機器のご使用を控えるなど電気の効率的な使用にご協力いただきますようお願いいたします。
今のところはそこまで厳しい状態ではないものの、今後もこのペースが継続すると電力がひっ迫する恐れがあり、先んじて注意を呼びかけているということでしょうか。
時勢柄、特に病院で電力が不足する事態になると大きな問題に発展しかねないため、一人ひとりが節電意識を持って行動することが大切ですね。