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【社説】2020年11月17日:「二番底」回避へ正念場はここからだ/許されぬ香港民主派の排除

「二番底」回避へ正念場はここからだ

記事本文

www.nikkei.com

要約

7~9月期のGDPは上向いたが、コロナ以前に戻るためにはさらなる努力が必要だ。

感想

11月16日、7月~9月期のGDPが発表されました。

実質国内総生産は前期比5%増加、年率換算で21.4%増となりました。

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出典:内閣府

民間予測平均を上回ったことから、株価の上昇もみられています。

 

しかし、依然としてコロナ前の水準には戻っていません。

内閣府が7月に発表した中長期試算でも、今年度の経済成長率はマイナス4.5%と予測されています。

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出典:内閣府

今回のGDP発表で面白いなと思ったのは、日系よりも外資の民間エコノミストの予測の方が政府発表と近かったことです。

クレディ・スイス証券が前期比4.9%と年率21.2%、モルガン・スタンレーMUFG証券が 4.8%と20.8%、BNPパリバ証券は4.8%と20.7%とかなり正確に予測していました。

www.nikkei.com

 

日系のシンクタンクや証券会社は概して予測値を低く見積もっており、普段国内経済を見て、肌で感じていることが必ずしも良い影響を与えるばかりではないのだろうかと不思議に思いました。

もしかすると、岡目八目ということわざのように、外から状況を眺めた方が客観的によく把握できるのかもしれませんね。

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許されぬ香港民主派の排除

記事本文

www.nikkei.com

要約

世界は香港の民主主義が脅かされている事態に対処すべきだ。

感想

今月11日、中国は香港議会の議員資格に関する新たな規定を決定しました。

簡単に説明すると、香港の独立を主張する民主派の議員資格をはく奪するものとなっています。

 

国営メディアの新華社通信によると、詳しい内容は以下の通りです。(Google翻訳を使いつつ手直ししているのでご注意ください)

1.「香港独立」の主張を促進または支持する香港特別行政区の立法評議会のメンバーは、香港に対する国家の所有権および主権の行使を認めることを拒否し、香港特別行政区の業務に干渉するために外国または外国の軍隊を求め、または国家の安全を危険にさらすその他の行為をしています。香港特別行政区の基本法を遵守せず、香港特別行政区に忠実であるための法定要件および条件を満たしていません。法律に従って承認されると、立法評議会のメンバーは直ちに資格を失います。

2.この決定は、当初2020年9月6日に開催される予定だった香港特別行政区の第7回立法評議会選挙の指名期間中に、法律に従って香港特別行政区によって無効と判断された第6立法評議会のメンバーに適用されます。

 この決定は、上記の状況で選挙に参加するか、立法評議会のメンバーを務めるすべての人に適用されるものとします。

3.上記の規定に従って立法評議会のメンバーとしての資格を失った者は、香港特別行政区政府によって宣言されるものとします。

www.xinhuanet.com

 

香港議会はこの決定を歓迎しており(ほとんど親中派議員のため)、議長もこの決定を理解し、尊重するとメッセージを出しています。

www.legco.gov.hk

 

中国側は海外からの批判に対して内政干渉だと反発しており、政府の行動は香港基本法や今年6月に成立した香港国家安全維持法に根拠があると語っています。

香港特別行政区基本法(抄)

第1条 香港特別行政区は中華人民共和国の不可分の領土である。

第12条 香港特別行政区は中華人民共和国の高度の自治権を享有する地方行政地区であり、中央人民政府が直轄する。

第104条 香港特別行政区行政長官、主要官員、行政会議の構成員、立法界議員、各級裁判所の裁判官および司法人員は就任する際、法に依って中華人民共和国香港特別行政区基本法を擁護し、中華人民共和国香港特別行政区に忠誠を尽すことを宣誓しなければならない。

hkmn.jp

 

香港国家安全維持法(抄)

第1条 揺るぎない一国二制度 香港人による香港統治、高度な自治の方針、国家の安全維持、防備、香港特別行政区と関係のある分裂国家の防止、国家政権の転覆、組織的テロ活動と外国或いは域外勢力と国家の安全を脅かす共謀、香港特別行政区の繁栄と安定の保持、香港特別行政区住民たちの合法的利益の保護を、中華人民共和国憲法にのっとり、中華人民共和国香港特別行政区基本法と全国人民代表大会にて、健全なる香港特別行政区の国家安全維持法精度と執行機関の決定をし、ここに法律を制定する。

news.yahoo.co.jp

 

香港基本法の前文にも書かれているように、香港は元々中国の領土でしたが、1840年のアヘン戦争以後イギリスに統治されておりました。

1984年にイギリスと中国が共同声明に調印し、1997年7月1日に中国が香港の主権を回復することを確認、ここから50年間を見込む一国二制度が始まることとなりました。

香港基本法(抄)

第5条 香港特別行政区では、社会主義制度と政策を実施せず、現行の資本主義制度と生活方式を五十年間維持する。

 

香港は「百万ドルの夜景」と言われるように、非常に美しい景色が魅力的な都市です。

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香港の夜景

日本と距離も近いので、いつか訪れてみたいです。

その時には、中国政府と民主派が手を結び、国内情勢の美しさも感じ取れるようになるといいなと思っています。

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