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【社説】2020年10月24日:福島の処理水放出へ不安解消に努めよ/障害者にもテレワークを

福島の処理水放出へ不安解消に努めよ

記事本文

www.nikkei.com

要約

福島原発の処理済み汚染水を海に流すにあたり、様々な懸念を払拭する必要がある。

感想

政府は福島第一原発で溜まり続けている処理済み汚染水を海に流す方針を固めました。

「処理」「汚染水」という言葉から、ともすれば危ないイメージを抱きがちですが、実際にどんな処理をどんな汚染水に施しているのかは知りませんでした。

 

検索した中では、以下のサイトのQ&Aがわかりやすくまとまっていました。

www.tepco.co.jp

とはいえ専門用語も多いので簡単に説明すると、事故の経緯は以下の通りです。

  1. 地震による津波で通常の電源が無くなる
  2. 非常用電源が作動して原発の運転停止
  3. 津波による浸水で非常用電源も無くなる
  4. 原発を冷やせなくなる
  5. 燃料が熱くなり溶け、周囲のコンクリート等と一緒に冷えて固まったものが「燃料デブリ」

 

また汚染水に関しては、以下のようなプロセスで処理が進められています。

  1. 原子炉内には事故で溶け固まった燃料(燃料デブリ)が存在しており、これを冷やすために水をかけ続けている
  2. この燃料デブリに触れた水が「汚染水」となり、地下水や雨水と混ざり合うことで汚染水の量は増加
  3. 汚染水に関する国の基準は「タンクに貯蔵する場合の基準」と「環境(海)へ放出する場合の基準」の2つがあり、まずは「タンクに貯蔵する場合の基準」を満たすための処理を行った
  4. その後「環境へ放出する場合の基準」を満たすために二次処理を加えることで、トリチウム以外の放射性物質を可能な限り減らすこととしている

 

トリチウムなる言葉を初めて聞きましたが、どうもこれは「三重(さんじゅう)水素」という物質のようです。

経産省資源エネルギー庁のHPで説明がされていました。

www.enecho.meti.go.jp

この説明によると、トリチウムは水素の仲間(放射性同位体、ラジオアイソトープ)とのことです。

 

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まず水素は以下の画像左のような「原子核(陽子1個)+電子」の構成が一般的で、たまに右のような「原子核(陽子1個+中性子1個)+電子」といった構成になることもあり、右のようなものを「水素原子の同位体(アイソトープ)」と呼びます。

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こうした水素原子の同位体のうち、「原子核(陽子1個+中性子2個)+電子」の構成をもつものを「トリチウム(三重水素)」と呼ぶそうです。

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トリチウムは構成が不安定であり、 陽子と中性子の個数を変えてバランスを取ろうとし、同時に放射線を出します。

こうしたものを「放射性同位体(ラジオアイソトープ)」と呼ぶのです。

なお、トリチウムが放出する放射線は微弱であり、紙1枚あれば遮ることが可能です。

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音楽グループに例えるなら、普通の水素電子である「原子核(陽子1個)+電子」が「ミュージシャン(シンガーソングライター)+マネージャー」であり、同位体の「原子核(陽子1個+中性子1個)+電子」は「ミュージシャン(シンガーソングライター+ギター)+マネージャー」という構成であると考えると、「原子核(陽子1個+中性子2個)+電子」のトリチウムは「ミュージシャン(シンガーソングライター+ギター+ベース)+マネージャー」のようなものでしょうか。

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こう考えると、トリチウム内部で起こっている陽子と中性子の争いも、なんだかかわいらしく見えてきますね。

 

処理済み汚染水の放出で懸念される風評被害は、目に見えない放射線という不安や構造を知らないものに対する漠然とした恐怖感に由来するのではないでしょうか。

こうした身近な例に置き換えて考えることで好奇心を持ち、徐々にその仕組みを自分で知っていくことが大切なのではないかと思います。

 

障害者にもテレワークを

記事本文

www.nikkei.com

要約

テレワーク導入は障害者雇用の観点からも有用だ。

感想

コロナ禍での変化の一つとして、在宅勤務、いわゆるテレワークが普及したことが挙げられます。

企業は障害を持つ労働者に対してテレワーク導入をためらう例もみられるそうですが、むしろ通勤の肉体的・精神的負担を緩和できるため、障害の有無に関係なく進めていくべきでしょう。

www.nikkei.com

 

一方テレワークの問題点として、管理職は部下の進捗管理が難しいことや、部下は先輩や上司にわからないことをすぐ聞くことが難しいということもあると思います。

これまで困ったことがあったら目くばせして上司の様子を伺い、手が空いてそうなら聞くといったことや、上司も部下の仕事の様子を見て、困っているようであれば声をかけるといった非言語コミュニケーション(Non-Verbal Communication)をオンライン上で行うのは容易ではありません。

 

こうしたニーズに応えるような、オンラインオフィスサービスも登場しています。

www.nikkei.com

ovice.in

記事にも掲載されている「oVice(オヴィス)」では、他のメンバーに近づけば声が大きく聞こえたり、話したい人に近づくだけで会話がスタートするといった、現実に似た空間が構築されているようです。

これは非常に面白いですね。

 

こうした仮想空間とVR技術を融合させ、ヘッドセットを装着するとあたかもオフィスにいるような景色が広がるようにすれば、「職場の空気感」が仕事の能率を上げるのに役立つという人にとっては有用ではないでしょうか。

その際は自分のアバターを美少女にしてボイスチェンジャーでアニメ声にしてみたり、嫌な上司の見た目をこちらから変更し、美少女キャラのツンデレボイスに設定すれば、日本の生産性が世界一になることも夢ではないと思います。

 

また昨今では身体的な障害に限らず精神的な障害を持つ人も増えていますから、そうした人が働きやすいように、テレワークでも仕事の進捗管理や自己肯定感の醸成は重要です。

自分はExcel VBAでタスク管理表を作って毎朝実行していますが、なかなか楽しいです。

platon.hatenablog.jp

動きを考える必要が無いので楽ですし、実際に実行することで自分の身体を使ったデバッグができ、プログラムを組み替えることで行動を最適化していく過程も楽しめます。

 

上記記事を書いた後、自分が欲しい機能として「タスクが完了したら女の子が褒めてくれるシステム」を実装しました。

動画がありますので、よろしければどうぞ。

youtu.be