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【社説】2020年10月8日:日米豪印の枠組みを礎に地域の安定を/警戒要する「準暴力団」の台頭

日米豪印の枠組みを礎に地域の安定を

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www.nikkei.com

要約

日米豪印が対中意識の「自由で開かれたインド太平洋」構想の実現に向け連携を広げていく。

感想

米国がバイ(二国間)の外交からマルチ(多国間)の外交志向に移りつつあるという視点は面白いですね。中国戦国時代の合従連衡策を思い出します。

 

以前は米国が一強(秦)だったために二国間外交(連衡策)を主とする戦略でしたが、今は中国が力を伸ばしている(秦)ため、日米をはじめとした他国(楚・韓・魏・趙・斉・燕)が多国間外交(合従策)で強国に対抗しようとしている構図でしょうか。

とすると、中国が今後秦のように連衡策をとっていくのかが気になります。

 

中国には元々四大文明の一つである黄河文明があり、長江を文字通り源泉として栄華を誇っていた強国だったため、もしかすると他国から批判されることに対して憤りを感じているのかもしれません。

その構図はGAFAに代表される巨大IT企業が競争性を妨げているとして非難されることと似ているように感じます。

GAFAからすれば、企業として成長するために買収や技術開発をしているにも関わらず、出る杭を打たれている感覚ではないでしょうか。

 

とはいえ圧倒的な力で支配するものを人はあまり好ましく思わないでしょう。

企業も国も「善」を目的とした行動をしていれば、批判されることも少ないのではないでしょうか。

ですが善についてはプラトンの時代から研究されてはいるものの、なかなかこれといった結論が見出せないでいます。

一人ひとりが善を目的として生きていけば、その集合としての企業や国、ひいては世界も善に向かうことができるのでしょうか。

 

いずれにせよ世界が善に向かう第一歩として、まず自分が善く生きることを意識したいものですね。

 

警戒要する「準暴力団」の台頭

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www.nikkei.com

要約

近年「半グレ」と呼ばれ法規制をかいくぐる準暴力団が事件の背後にいる。

感想

法制面から暴力団の外側にいる反社会的勢力の排除に動く姿勢は重要だとは思いますが、現実としてそれが難しいために半グレが出現しているのではないでしょうか。

そもそもなぜ彼らが不法行為をはたらくのか、その原因を突き止めることが必要でしょう。

 

記事に例示されている事件を見ると、お金をだまし取ろうとするものが多いことに気が付きます。

犯罪心理学的には、目先の利益にとらわれ自分の人生を長い目で見ることが難しい意志欠如型がこうした事件に関わることが多いのではないかと思います。

 

また準暴力団に憧れを抱く若者もいると記事で言及されており、これは非行少年の心理に似たものを感じます。

「やってはいけない」ということを認識しつつも、法に触れる行為を英雄視するような経験を仲間内で重ねるうちに、規模が拡大して事件を起こすに至るのではないでしょうか。

 

最近一部では被害者側に対して自己責任という言葉も目にするようになりましたが、これには限度があるでしょう。

夜警国家に代表されるような小さな政府という概念では国民の自主性に任せるところが多くはなっていますが、それでも民の財産を守る夜の警察(夜警)は政府が担うべき機能とされています。

 

一人ひとりがだまされないように気を付けることも大事ではありますが、被害者に自然と手を差し伸べられるような愛を持つ人が増えてほしいものです。