最近は暑さが一層厳しくなっていますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
熱中症対策としても、エアコンの効いた室内で過ごすのは良いことでしょう。
そんなおうち時間で、上質な時につながるのはやはりアダルト作品ですね。
アダルト作品には様々なジャンルがありますが、その中に「寝取られ(NTR)」という分野があります。
こちらは合同会社DMM.comが運営するアダルト事業FANZAが発表した統計調査です。
このデータからわかるように、寝取られは一大ジャンルとして、アダルト業界に無くてはならない存在となっていると言えます。
ちなみにこのFANZA REPORT、2018年に出した後は発表されてないんですよね。REPORTの結びで「今後も日本の性文化をリードしていけるよう、FANZAでは引き続き様々な角度から“エロに関する調査”を行って参ります。今後ともよろしくお願いいたします!」と宣言した後、調査はおろかインタビュー記事もとんと更新されていません。もしよければその仕事、やらせてください。
自分も寝取られはもちろんあらゆるジャンルに関心を寄せており、その中でも寝取られは確かに一定の地位を築いていると思います。
そんな寝取られについて思いを巡らせていると、ふとある考えが頭に浮かびました。
寝取られは弁証法によって説明できるのではないだろうか、と。
弁証法とは何か
何となく聞いたことがある人も多いかもしれませんが、弁証法とはいったい何のことでしょう。
これは哲学の用語であり、ドイツの哲学者ヘーゲルが定式化したもの、そしてそれを継承したマルクスの唯物弁証法(弁証法的唯物論)を指すことが一般的です。
ヘーゲルの弁証法では、まずある命題(テーゼ=正)が存在し、それと矛盾あるいはそれを否定する反対の命題(アンチテーゼ=反)も存在し、それらの対立から最後には二つがアウフヘーベン(止揚、揚棄)され、本質的に統合した命題(ジンテーゼ=合)が生み出されると考えます。
マルクスはこの思考法とフォイエルバッハの唯物論を合成し、人間社会にあてはめて考え、歴史の発展過程は弁証法的に創造―破壊―新たな創造として説明できるとしました。
寝取られを弁証法的に考える
弁証法について軽く把握したところで、本題に移りましょう。
寝取られを弁証法的に考えるにあたり、前述のテーゼ・アンチテーゼ・ジンテーゼが必要になります。
寝取られが含む命題を考えてみましょう。
まず考えられるのは、彼女を愛する気持ちと寝取られることによる妬みが正と反になり、興奮という高次の合になるとする立場です。
これを弁証法的に考えると以下のようになります。
- ある命題(テーゼ=正):彼女を愛している
- 反対の命題(アンチテーゼ=反):彼女が他者に寝取られることに嫉妬する
- 本質的に統合した命題(ジンテーゼ=合):興奮する
テーゼを観照すると、彼女でも妻でも幼馴染でも、付き合っていようとなかろうと、正である愛する人がいるという命題があれば、弁証法的に考える上で十分であることがわかります。
少し前に「僕が先に好きだったのに(BSS)」という新ジャンルが話題になりましたが、寝取られと僕が先に好きだったのに、は別ジャンルではなく、弁証法的には同一とみなすことが可能でしょう。
つまり、どちらもある対象を好きという感情と妬みという感情がアウフヘーベンして興奮をもたらす、という考え方です。
ここでさらに別の考えが浮かびます。
彼女を寝取られて嫉妬し苦しみつつも、一方で興奮するというのは、それ自体が自己矛盾を抱える二つの命題ではないかという立場です。
それらの対立をアウフヘーベンし、彼女に対する愛が深まるという考え方です。
これを同様に考えると以下のようになります。
- ある命題(テーゼ=正):彼女が他者に寝取られることに嫉妬する
- 反対の命題(アンチテーゼ=反):彼女が他者に寝取られることに興奮する
- 本質的に統合した命題(ジンテーゼ=合):興奮を好意に昇華し、彼女とより親密になる
こうした考えは、寝取られ作品の中でも例えば「彼女が寝取られるのを別室で見るなどして認知した後、彼女と行為に及ぶ」というシナリオに該当するでしょう。
得てしてこのようなストーリーでは、普段より興奮する、より燃えるといった描写がされることが多くなります。
それは弁証法的に、嫉妬と興奮がアウフヘーベンして彼女への好意に昇華し、親密性を増した結果として激しい行為が行われると考えられます。
また最後に表れたジンテーゼは、高まった好意が次の寝取られでさらなる嫉妬を生み出すことで、次の段階におけるテーゼとなり、より愛が深まっていくことでしょう。
結論
弁証法を用いて寝取られを分析することで、寝取られはアウフヘーベンにより興奮がもたらされるということ、また愛が深まることがわかりました。
今後も寝取られ作品に親しみ、分析を続けていこうと思います。
その他
ふう・・・
ありがとうCygames。